エンタメなるままに

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「さよなら絵梨」を紹介

今回は、「さよなら絵梨」をご紹介します。チェーンソーマンの藤本タツキ先生の作品です。「このマンガがすごい!2023」第2位。マンガ大賞2023の二次選考ノミネート作品です。(2023/03/13時点)

オススメする人

  • 映画が好きな人
  • 裏切られた気分になりたい人

所要時間

0.5時間

概要

 優太は病気の母が亡くなるまでを映像に残し、文化祭で1つの作品にした。作品の最後で母の入院している病院を爆発させた。全校生徒から非難を受けて、自殺しようとしたところで絵梨と出会う。絵梨は優太の作品を褒め、2年後の文化祭でもう一度作品を作り、全校生徒を見返そうと約束する。ある日、絵梨が病気であることを優太は知る。優太は、絵梨を映像に残した作品を2年後の文化祭で上映する。

感想

 今すぐ読んでください。このブログを読んでいる暇があったら読んでください。

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 冗談はさておき(冗談ではないですが)、本当に面白いです。私は本作を読んで、これ以外にマンガ大賞にふさわしい作品はないと思い、マンガ大賞候補作を読み始めました。

 とにかく、物語が最高に面白いです。これそういう話なのと思わせる場面が、1冊の中に3,4回現れます。伏線を回収した箇所が次の伏線になっていて、読み終わった後は何の話を呼んでいたのか分からなくなります。何度も何度も読めることができ、読むたびに新しい発見や別の視点を見つけることができます。永遠に飽きることがなのではないかと思います。

 物語の構成に加えて、登場人物の心理描写も印象的でした。まず、優太が文化祭のために映像作品を撮る場面が度々あるのですが、どのシーンが映像内の話でどのシーンが登場人物の本音のシーンなのかが分からなくなります。しかし、その中でも登場人物の思いや心情がフランクかつ、丁寧に描かれているのが印象的でした。特に、1回目の文化祭上映の後に優太が自殺をしようとスマホに向かって話すシーンでは、作品を作ることに対する優太の情熱と悔しさがにじみ出ていました。優太は自殺の理由をフランクに語っているように見えるのですが、その内容や決断から優太の作品にかけていた思いやそれが認められなかった気持ちが現れていました。「ルックバック」などもそうなのですが、藤本タツキ先生の作品にかける思いなどが垣間見えた気がしました。このような優太の思いがあったからこそ、絵梨との日々や再度文化祭で上演した後のシーンが生きてくるのだと思いました。

 どの文脈から触れても十二分に楽しめる作品だと思います。最高にオススメです。絶対読んでください!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

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