エンタメなるままに

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「upload」を紹介

今回は、「 upload」をご紹介します。Amazon prime video のオリジナルコンテンツです。近い未来起こりそうだけれども、本当に起こるかなと思わせてくれる作品です。

オススメする人

  • SFが好きな人
  • 仮想現実に興味がある人
  • ITに興味がある人

所要時間

1.5週間

概要

亡くなった後に、意識を仮想現実へとアップロードすることでアバターとして生き続ける技術が作られた。ネイサンは自動操縦の自動車で事故を起こして亡くなってしまう。ネイサンの恋人の意向により、ネイサンはアップロードされ仮想現実で生きることになった。仮想現実での生活とは、現実世界に生きる恋人との関係は、そしてネイサンの交通事故は本当に交通事故なのか。近未来の生死を描いたSF作品です。

感想

近いうちに訪れるであろう仮想現実の世界を細部まで表現していると思いました。体が死んだ後に意識だけが仮想現実に移されるという設定はファンタジー味を感じますが、仮想現実の世界で問題視されるであろう点はとても興味深かったです。例えば、ネイサンそっくりのアバターだけれども寝癖の一部がプログラム上で設定されているため何度直そうとしても直せない、という場面は否応にも自分はプログラムされた存在であるという事実を突きつけているように感じました。このようなとても細かい小さなことが、人間が仮想現実を受け入れられない一因となってくるのではないかと感じました。

マトリックス』にマトリックス内で仮想の肉だと分かっていながら肉を味わう有名なシーンがありますが、本作品はその表現の延長のような表現がたくさんあると感じました。全員が仮想現実だと認識していて、その中で仮想現実を受け入れて自由を楽しむ人や頑固として仮想現実を受け入れずアップロードを拒む人。まさに、仮想現実やメタバースバズワードとして認知されてきた現代だからこそ参考になる点がたくさんあるのではないでしょうか。

物語面では、仮想現実の世界をコメディー多めで描きつつも、ネイサンの死の原因やネイサンの生前の記憶などはシリアスに描かれていてミステリー要素の多い作品になっていました。現在シーズン2まで作成されていて、シーズン3もあるのではないかなと個人的には思っています。ネタバレになってしまうのでシーズン2の最後はお話ししませんが、シーズン3以降で現実世界の人間のいざこざが中心にならないことを祈っています。