「暇と退屈の倫理学」をご紹介
今回は、國分功一郎著「暇と退屈の倫理学」をご紹介します。本書は哲学書です。しかし、暇と退屈という誰もが感じる現象がテーマになっていて、かつ具体例がたくさん載っていて哲学書初心者の人でもスラスラ読むことができます。
オススメする人
- 毎日が退屈な人
- やりがいを感じることができない人
- 本の読み方を知りたい人
所要時間
3~4日
概要
暇と退屈を主題とした哲学書です。人はなぜ退屈を感じるのか、退屈に対してどう向き合っていけばいいのかを様々な角度から考察しています。哲学書といっても、具体例が多く概念1つとっても丁寧に説明されているので、気負うことなく読むことができます。
感想
生きるとは何かを考えさせられる本でした。現代を生きることは退屈で、気晴らしによって日々を生きている。そんな人生は延命措置によって、苦しくてつまらなくて醜い人生である。そんな人生は本当に生きる価値があるのかを考えさせられる一冊です。
人生の目的がある人はとても輝いていて、羨ましいように見えます。しかし、そんな人は周りに対して盲目的になっているのではないか。そう感じました。本当にやりたいことをやって輝いているように見える人こそ、退屈に苦しんでいるのではないかと思います。それを打破するためには、思考を続けるしかないのかもしれませんね。
そんな様々なことを連想させる本書ですが、本の読み方を教えてくれる本でもあります。ある命題があって、それを読書という経験を通じて著者とともに思考を深めていく。そんな本の読み方を実践を持って体験できるのが本書です。今まで、なんとなく本を読んでいたと思う人にもオススメです。