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「フィフティ・ピープル」を紹介

今回は、「フォフティ・ピープル」をご紹介します。チョン・セラン著の韓国文学です。50人の登場人物それぞれの短編小説になります。

オススメする人

  • 隙間時間に本が読みたい人
  • 日常が平凡であると感じている

所要時間

1週間

概要

ある大学病院を中心として、50人(実際は51人)の登場人物それぞれの人生を描いた短編小説です。子どもからお年寄りまで様々な登場人物の人生が描かれていて、平凡な話・ハッピーエンドな話・読み進めるのが辛い話など1冊で色々な感情を抱くことができます。最後は1つの出来事に登場人物それぞれが関わっていくという展開になっています。

 

感想

本書は、佐久間宣行さんが出演された木曜日は本曜日を見て知りました。50人の短編小説が掲載されているので、スキマ時間にも読みやすい小説になっています。私は、仕事の休憩時間に読んでいました。今回はその中で1つの物語の感想をご紹介します。

私が印象に残ったのは、ヤン・ヘリョンの物語です。ゴルフ場でキャディーの仕事をしているヘリョンの平凡な物語です。仕事ができて、ある程度生活にも満足しているヘリョンの生活は、充実しつつも、何か物足りない退屈そうな印象を抱きました。あるお客さんに対して、ヘリョンは自分に合わない行動をとってしまいます。結果として、その行動はヘリョンにとって良い結果をもたらすのですが、その行動をとったヘリョンがとても印象に残りました。

不自由なく、恵まれているかそうでないかと言われれば恵まれている人生を歩んでいるヘリョンは自分の人生を認めつつも、何か限界というか諦めみたいなものを感じていたのではないかなと思いました。自分の人生の限界を知って、結末が見えてしまったために、退屈ややるせなさがヘリョンの行動から感じ取ることができました。その何かを打破しようとヘリョンは自分に相応しくない行動をとったのではないのかなと思いました。その行動が結果としてヘリョンの人生をより彩ったものに変えてくれた結末が、自分の人生を諦めずに何かを変えようともがき続けたいと思わせてくれました。

 

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